劇場公開日 2009年4月18日

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「秀逸な伝記」ミルク The Dudeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5秀逸な伝記

2009年5月18日
PCから投稿

完成度が高い映画。少年時代や兵役時代をバッサリ切り、背景をミルクの当選までの苦難、プロポジションとの闘いに絞った構成で、そこに恋愛や宿敵となる男との絡みもスキなく盛り込まれ、全く無駄がない。行進での怒りや熱気もひしひし感じ、活きの良い映画でもある。ガス・ヴァン・サント見事。

 印象的な車椅子の少年のエピソードはDLブラックのオリジナルであろうか。だとしたらオスカーも納得だ。

 ペンはミルクの仕草まで完璧に再現しているようだ。youtubeで見たらホントにソックリだった。でも、演説は力入りすぎ。『オール・ザ・キングスメン』と同じ。悪い癖だ。

 脇の演技も素晴らしい。ジョシュ・ブローリンの顔の不思議な構図が彼の不安定な精神を表していたと思う。

The Dude