劇場公開日 2018年10月27日

  • 予告編を見る

「性的マイノリティーの救われない人生」13回の新月のある年に まっくん a.k.a. エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5性的マイノリティーの救われない人生

2019年2月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

1982年に37歳の若さで逝ってしまったファスビンダーの後期の2作品が日本初上映。衝撃の出会いとなった「マリア・ブラウンの結婚」の前後の作品となれば観ないわけにはいかない。

1978年の今作は実にプライベートな作品だった。

男性から女性に性転換した主人公が最期の数日間で過去を振り返る。彼を育てた修道院のシスター、妻と娘、そして性転換するきっかけとなった男を巡るが……

まったく救いがなかった。バイセクシャルなファスビンダー自身の体験(愛人の自殺)が今作を撮るきっかけになったとのこと。この成す術の無さは本物のはずだ。

エロくそチキン