劇場公開日 2005年11月19日

「流行のビギニングもの。『CUBE2』で脚本・制作を担当したバーバラッシュが監督だ。」CUBE ZERO kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0流行のビギニングもの。『CUBE2』で脚本・制作を担当したバーバラッシュが監督だ。

2019年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 いきなりの硫酸グロ映像はなかなかよい。直後、仕事の合間にチェスを楽しんでる男たち。食事はカプセル一個。仕事はCUBEに閉じ込められた人間の夢を管理すること?子供がいる女性のREM記憶を保存し、女性は子の名前を忘れてしまっている。他の人間も記憶を消されたようだ。

 今回のドラマは閉じ込められた人間たちだけの物語ではない。それを管理する、といっても末端の管理者たちの物語でもあるような展開。被験者たちの似顔絵を描いていた男ウィンとチェスマンことドッド。「治験に同意」というキーワードと、政治犯を無理矢理治験させることに疑問を感じたこともあり、仲間のオーウェンが簡単に処刑された現実が引き金となって、CUBE内に乗り込んでいってしまう。

 謎は結局残る。死刑囚から選ばれ治験されるということはわかるし、ウィンやドッドも似たようなもので管理されているというオチがついた。国家による人権無視の実験ではあるが、心理状態や夢を調べるだけでは説得力がない。途中で登場した片目の上司も管理されているんだし、もっと突っ込んで描いてもよかったかな。

 女性レインズは助かって子供と幸せそうに絵を見つめているシーンもラスト近くにあるけど、それがウィンの夢の中だとしたら、結局は救われないのか・・・

kossy