劇場公開日 2004年12月11日

「途中で中弛みする」舞台よりすてきな生活 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5途中で中弛みする

2013年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )

 何か気に入らないことがあるたびにやたらと機知のきいた皮肉を言い続けるイギリス出身の劇作家という、典型的な教科書通りの設定のまま話が進み続けるのが楽しい。病院に行っても犬が来ても警察が来ても何があっても不快に感じる男、次に起きる不快さを今度はどういう言葉でこの男は笑いに料理してくるのだろうかという期待が見ていてある。
 だが特に何が起きるわけでもないありきたりな日常が続く物語に、途中からだんだんと退屈になってくる。主人公の皮肉もこのころにはあまり出てこない。最後のほうは物語に動きが出てくるものの、それまでと異なる張りつめた雰囲気の変化に驚いてしまうし、やはり動き出すのが遅かった。もっと描きたいものがはっきりとした物語が中心に据えられていればいい作品になれただろうに惜しい。

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Cape God