劇場公開日 1974年2月8日

「絶妙な世界観。叩きの刑は3回!痛み分けといこう。」片腕ドラゴン コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5絶妙な世界観。叩きの刑は3回!痛み分けといこう。

2022年6月26日
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鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

単純

内容は中国🇨🇳内で起こる事件で、町の規範に武術が根幹にある設定の貴種流離譚的なカンフー映画。好きな言葉は、『野郎ども!やっつけろーっ!』からの『このままで済むと思うなよ!』お決まりの文句を久々に耳にして嬉しくなってしまいました。復讐に燃え世界各地の武術家を集めるが全てカンフーに見えるのが面白い。異国の文化をイメージや記号として捉えた作品は、1965年の作品『素晴らしきヒコーキ野郎』を思い出されます。異国の人々が大西洋を横断する話。特に石原裕次郎がタコに乗って登場する所は笑えます。この頃は異国文化が理解し始められた頃だったんだなぁと感心しました。好きなシーンでは、突然屋根を破って登場するラマ僧もいい感じです。とにかくカンフーを見せたい!ふざけた芝居を真剣にしている事が笑いを誘います。世界各地の武術家の先生を前に我が社は阿片を商売にしておりますとの堂々たる発言はタブーを感じさせない簡潔感が面白い。最初は怪我で騒いでたのに徐々に過激になり血を血で🩸洗う抗争に!『リー先生!タンが殺されました!』との発言は、えっ?!いきなりっ?!手刀で?!ブッチャー?!驚きました。丁度真ん中辺りの主人公が片腕を落とされるシーンもいきなり事故感が凄かったです。その後の回復❤️‍🩹からの修行編も早回しでカンフー以外は切り落とす潔さが素晴らしい。蹴る殴るがメインテーマは、2022年現在では考えられない時代性が良い。関羽雲長の関流カンフー道場だけに青龍等が少しでも出てきた所は嬉しかったなあ。物語のテーマの一つ片腕が無くなるのは、主人公の右腕で終始伏線として右腕の怪我や右腕からのアングルを重視してる撮り方は素晴らしい。面白い映画は内容無くてもいいと思うのでツッコミ所が満載で出来レース感が何とも懐かしくて潔よく見ていて胸打たれる素晴らしい映画です。

コバヤシマル