劇場公開日 1984年7月21日

「"The Motorcycle Boy"」ランブルフィッシュ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0"The Motorcycle Boy"

2020年2月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

知的

今の歳になり冷静に鑑賞すると鳥肌が立ち身震いしてしまうマット・ディロンとミッキー・ローク、そしてデニス・ホッパーのスリーショット。

戯れ合うシーンとバーで語り合う三人が一つの画面に映る贅沢な時、「アウトサイダー」ではワンシーンのみ?なトム・ウェイツも"ビニーのビリヤード"で好演。

S・E・ヒントンの原作にはM・ディロンが演じた"ラスティ・ジェームズ"は登場せず、存在すらしていないのか?映画オリジナルキャラ?

本作を含めてM・ディロンが演じてきた不良少年は、正義感が強く皆から慕われ心優しい正統派よりも、調子が良くて軽薄な頼り甲斐もない虚勢を張るような、主役としての説得力すら欠けている、だからこそ共感出来たり身近に感じる存在感が魅力的でもある。

デニス・ホッパーがコッポラの映画に出る時は、薬中でアル中な素のまま?それを逆手に取ってコッポラが起用しているようにも思えてしまう!?

コッポラの研ぎ澄まされたセンスの良さを感じてしまう、何年経っても廃れない、今の時代だからこその斬新さ、小品ではあるが全盛期に劣らない傑作だと思っているが、久々に観てやはり間違いなく傑作だった。

万年 東一