劇場公開日 1980年11月1日

「私映画の持つ人間臭さ」ミーン・ストリート keitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5私映画の持つ人間臭さ

2012年4月28日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

多様な人種が入り乱れるアメリカという国はつくづく特異な国だと感じる。 同じ街でもたった数ブロック先は全く別の世界だ。
そんな奇妙な世界の一つリトル・イタリーに育ったマーティン・スコセッシが自身のルーツをたどった"私映画"である。
極端ではあるが、言ってしまえばこの作品は監督が育った時代のリトル・イタリーの縮図である。
ナンパしたり、道端にたむろったり、屋上から射撃をしたり、エピソードの多くは自身の経験であると彼は語っていた。
そして、同時に破滅的に毎日を生き延びる青年達の青春を切り取った時代を反映したニューシネマであり、何があっても絶えることの無い友情を描いた作品でもある。
まさに"今を生きる"男ジョニー・ボーイを演じたデ・ニーロの演技も素晴らしかった。

大作主義のブロックバスターの時代が続き、作品の舞台やストーリーがパターン化され型が決まってしまっている今日、このような自身を表現する個人的私映画は改めて映画からにじみ出る"人間臭さ"を感じさせてくれる。

keita