劇場公開日 2020年1月4日

「置き去り感が凄まじい」ポゼッション(1980) yoneさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5置き去り感が凄まじい

2020年9月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

見終わった直後の率直な感想は「なんじゃ?この映画??」

最初は悪魔憑きの話かと思ってたら、途中からかなり明後日の方向へ驀進、予想したストーリーを尽くナナメ上に超えていき、最後まで走り続けた。
ここまで意味不明だと逆に清々しい。

この映画は、監督の経歴など含めて予習し、何度も観ないと絶対にわからない。
監督はポーランド出身。
しかし、映画製作は当時の西ドイツとフランスの合作。
なのに、なぜか映画のメイン言語は英語。

そういった背景の意味を咀嚼しないと気持ち良いくらい置き去りにされる。
最後のシーンも背景を踏まえた歴史的な意味があるんだろうな。。

しかし、皆がレビューで書いてる通り、主演のイザベル・アジャーニの演技が凄過ぎる。
昨今の顔が綺麗なだけの俳優なんて足元にも及ばない。これこそ俳優。
地下鉄の通路で悪魔を産み落とすシーンは生涯忘れることはないだろう・・圧巻です。

ジャンルとしてもホラーと言って良いか・・途中スパイ映画みたいなシーンもあって、だんだん「俺は何の映画を観てるんだろう?」という気分にさせてくれる。

とにかく、色んな意味で凄い映画。
また映画館とかで観る機会あれば、ちゃんと観てみたいです。

1980年代とか、この時代って本当に凄い映画が作られてたんだなぁ。。

yone