劇場公開日 2021年10月15日

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「【巴里の下町で起きる恋物語を、丁寧に描いた作品。80年と言う時を越えて響く懐かしき趣の作品である。】」巴里祭 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【巴里の下町で起きる恋物語を、丁寧に描いた作品。80年と言う時を越えて響く懐かしき趣の作品である。】

2022年3月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 革命記念日の前日、7月13日。
  お祭り気分で活気にあふれるパリの町でタクシー運転手をするジャン(ジュルジュ・リゴー)は、向かいのアパルトメントに住む花売り娘のアンナ(アナベラ)と軽口を叩きあいながらも惹かれあっていた。
  踊りにいく約束をした2人だったが・・-

◆感想

 ・ジャンの前に現れた且つての恋人ポーラが惹き起こす事件により、ジャンとアンアの仲は終わったかに思えたが・・。
 - アパルトメントに住む、おせっかいなおばさん達の会話が面白く・・。-

 ・日本には、パリを”巴里”と記載した時代があった。
 金子光春と森美千代も、林芙美子も、深尾須磨子を始め、当時の文筆家や芸術家はその名前に惹かれて、渡欧した。

<ルネ・クレールの描く”巴里”とは、今作を観ても現代に生きる私が当地に行って感じた芸術の都ではなく、下町で生きる市井の人々の生活を描き出している。
 それが、小津安二郎やチャップリンに与えた影響を感じさせる作品である。
 今作が、それ以降の諸作品に与えた影響は多大なるモノである。>

<2018年8月11日 祇園でしこたま呑んだ翌日に、京都シネマ”巨匠、ルネ・クレール監督生誕120周年記念”と謳った4Kデジタル・リマスター版にて鑑賞。>

<2022年3月7日  別媒体にて再鑑賞>

NOBU