花嫁の父

劇場公開日:

解説

エドワード・ストリーターのベストセラー小説から「イースター・パレード」のアルバート・ハケット、フランセス・グッドリッチのコンビが脚色、「踊る海賊(1948)」のヴィンセント・ミネリが監督に当たったドメスティック・コメディで、「大草原」のパンドロ・S・バーマンが製作する1950年度作品。撮影は「南支那海」のジョン・アルトン、音楽は「アニーよ銃をとれ」のアドルフ・ドイッチェが担当する。主演は「アダム氏とマダム」のスペンサー・トレイシー、「黒騎士」のエリザベス・テイラー、「東は東」のドン・テイラー、「扉の蔭の秘密」のジョーン・ベネットで、以下、ビリー・バーク、レオ・G・キャロル、モローニ・オルセン、メルヴィル・クーパーらが助演。

1950年製作/アメリカ
原題:Father of the Bride
配給:メトロ日本支社
劇場公開日:1952年12月25日

ストーリー

娘のケイ(エリザベス・テイラー)を新婚旅行に送り出して、弁護士のスタンリー・バンクス(スペンサー・トレイシー)は披露宴の残骸の中へがっくり身を落とした。――ケイが、バクリー・ダンスタン(ドン・テイラー)という青年と結婚したいと両親を驚かしたのは、何ヵ月前のことだったか。妻(ジョーン・ベネット)は落ち着き払っていたが、スタンリーはダンスタン家が立派な名門であり、バクリーがなかなかしっかりした青年であることを知るまでは、オチオチ眠れもしないのだった。晴れて2人の婚約がすむと、スタンリーの頭痛の種は結婚費用だった。なるべく式も内輪にすませたい彼の意志に反して、妻や娘は一生の願いとして教会で盛大な式を挙げたがった。いっそ、娘が男と駈け落ちしてくれた方が、まだ安くつくではないか。ようやく教会の式も決まり、披露宴招待の人数も折り合って、知人から続々と贈物が届くようになった頃、ケイは突然破談にしてくれと言い出した。新婚旅行の行き先について、バクリーと他愛ない喧嘩を始めたのである。所が親父が仲裁に乗り出す間もなく、若い2人はケロリと仲直りしてスタンリーに背負い投げを食わせる始末である。式の予行練習も済み、スタンリーは眠られぬ結婚式前夜を過ごした。晴れの式では、ケイは堂々たる花嫁ぶりで、逆上した親父を圧倒し去った。知人たちがただのシャンパンを飲みに集まる披露宴の混雑で、スタンリーは遂に去り行く娘に言葉をかけてやる暇さえなかった。――もの想いに沈むそのスタンリーに、その時電話がかかってきた。駅からケイが父親に送る最後の「おやすみ」であった。スタンリーは、晴れ晴れと妻を抱いて古い恋歌のレコードをかけながら踊り始めた。

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映画レビュー

3.0結花嫁の父のあるあるコント映画

2023年6月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

ストーリーは特にない。
娘が嫁ぐことから決まってから結婚式までのあるあるコント映画。

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光陽

4.070年経っても、花嫁の父は同じ

2023年5月21日
PCから投稿

なぜ見たかったかというと。
スティーブ・マーティン主演でリメイクされた「花嫁のパパ」(1991)。
そのシリーズが面白かったのです。

前編にわたって、父親のボヤキ語りで進む話。
娘が結婚してしまう現実を、全編コメディタッチに隠し。
「名前しか知らん奴に、娘は渡せない」だの
「うちはお金なんかないぞ」云々、駄々をこねるところが、あるあるかも。

今作で一番驚いたのは。
当時18歳のエリザベス・テーラーが、びっくりするほどの美しさ。
冒頭でもう目が釘付けでした。ひえーっていうレベル。

100分ほどで気楽に見れて、ちょっとだけうるっと。
若い世代に見てほしいかな。

⭐️今日のマーカーワード⭐️
「一番大事なのは、お前の幸せだ」

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ゆき@おうちの中の人

3.5花嫁姿がとても美しい

2023年5月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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komasa

3.5本人たちより親が大変な結婚

2022年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

タイトルだけ見ると、「小津監督の映画みたいな嫁に行く娘を思う父親のドラマかな…」などと思ってしまうが、小津監督のような情感たっぷり…というよりは、アメリカ映画なのでかなり現実的なエピソードも描かれる。
父親がスペンサー・トレイシー、娘がエリザベス・テイラー(若い!)、母親はジョーン・ベネット、その他大勢が出演している結婚騒動を描いたコメディタッチの映画。

この映画を観て意外だったのは、父親役のスペンサー・トレイシーがコワモテながらも喜劇も演じているあたり。

本作で描かれている結婚式・披露宴などは、結婚する二人よりも親の方が大変というのが、面白い。

父親役のスペンサー・トレイシーのセリフ「娘が結婚すると早く言われても『まだ子供みたいなのに大丈夫か?』と思ってしまうし、娘がなかなか結婚すると言わないと『結婚しなくて大丈夫か?』と思ってしまう」というのは、確かにあると思う。

なかなか楽しめる映画であった。

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たいちぃ
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