「スコセッシらしさが一杯です」ドアをノックするのは誰? あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5スコセッシらしさが一杯です

2021年12月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

スコセッシ監督の初監督作です
もともとはニューヨーク大学映画学部の卒業製作の作品
それを卒業後も少しずつ追加撮影して、タイトルも3度変わって、このタイトルで1967年に公開されたそうです

当時のヒット曲を劇中に積極的に取り入れたり、なんのことのない会話シーンも多方向からのショットで飽きさせないものにしてあるなど、スコセッシらしさは濃厚にすでにもうあります

主演のハーヴェイ・カイテルも本作がデビュー
俳優募集の新聞広告で応募してきたそうです
なのに凄い演技!
彼のもともとの演技力なのか、スコセッシ監督の演出力なのか、その両方なのか
とにかく目を見張るものです

内容はともかく、期待の新星現る!となるのが納得の作品です

劇中、ドアースのThe Endの曲に挟まれて流れるshotgunという曲
英語でできちゃった結婚のことを、Shotgun weddingというそうです
彼女の親父がショットガンを突きつけて結婚を強要するということがその由来です
つまり、あの曲の流れはそんなことになったら大変だという意味のシーンなわけです
もちろんエロシーンは妄想です

ドアをノックするのは誰?
誰のドア?
彼女の部屋のドア?、教会の告戒室のドア?
それとも自らのカトリックの教えにこり固まった考え方をこじ開けようとする欲望?
それって何者?
「最後の誘惑」に直線的につながっていくテーマです

スコセッシらしさが一杯です

あき240