劇場公開日 1969年8月2日

「「“できごと”のみを語ろうとする試み」は見事!」できごと たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「“できごと”のみを語ろうとする試み」は見事!

2023年4月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

冒頭、「屋敷を固定カメラで暫く捉えた映像」を見ていると「自動車クラッシュ音の物凄い音」が……という【映像と音】による見事な場面から始まるこの映画、不気味な緊張感が続くジョゼフ・ロージー監督作。

「自動車クラッシュ音」から、なにかしらの事件が起こったような雰囲気の中で、屋敷から歩いて来たダーク・ボガードが自動車に近づいて、自動車の中では男が血だらけ……となっていれば、「これはダーク・ボガードが怪しい!?」と思うのはジョセフ・ロージー監督『召使』を思い出すから…?(笑)

色彩あざやかな風景の中で、学生男女の恋、教師と美人女学生の恋愛問題、不倫、家庭事情、ある人の死、など様々なエピソードを綴ってはいるが、登場人物への感情移入を極力避けて「“できごと”のみを語ろうとする試み」は見事であった。

ネタバレしてしまうと面白くなくなりそうなので、取り敢えず「鑑賞オススメのジョセフ・ロージー監督作のひとつ」ということで…(^^)

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たいちぃ