劇場公開日 1991年8月24日

「シュワルツェネッガーの可能性がひろがった」ターミネーター2 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0シュワルツェネッガーの可能性がひろがった

2022年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シュワルツェネッガーの、俳優としての可能性が果てしなく広がった映画。そして、その構図をそのまま殺人機械に当てはめ、前作ではただの殺戮マシーンだったT-800が、少年を守るために様々な表情を見せるようになり、人間味のない無表情が特徴だったシュワルツェネッガーに、演技らしきものが芽生えていったと思う。もちろん、これ以前にも主演の映画はいくつも公開され続けていったが、ボディービルダー出身という異色の経歴は、所詮は、肉体を武器にするアクション映画にしか活躍の場がなく、言葉の壁もあり、セリフも少なめ。いくら人気があっても、出来る役には条件が付きまとった。

脚本が素晴らしい出来だったことに加え、敵のターミネーターの恐ろしいまでの無表情。さらに、最新鋭のCGを駆使した映像は驚異の迫力を生み出し、観客を興奮のるつぼに叩きこんだ。間違いなく、当時世界最高峰の映像技術を持っていた作品だと言っていいし、この映画がなければ、のちのフォロワーは生まれていない。映画の発展していく方向性、縦軸を決定づけた作品だろう。

2018.10.29

うそつきカモメ