劇場公開日 1987年4月18日

「昔の友達に逢いたくなる」スタンド・バイ・ミー 77さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0昔の友達に逢いたくなる

2011年10月12日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

本作に描かれていることは誰もが自分の子供時代を投影してしまうくらい、誰もが通る道。
私も小学生の頃を思い出して懐かしく、気恥ずかしく、そして切なくなりました。
こんな種類の切なさって久しぶりに味わった気がします。
なんともいえない切なさで胸がいっぱいになって、余韻がなかなか消えなくて、
そして昔の友達にたまらなく逢いたくなります。

小学校6年生。
「もう子供じゃないんだから」と「だってまだ子供だもん」の間で揺れながら、
真剣に学び真剣に遊び真剣に悩む。
小学校と中学校の差は子供には大きくて、小学校では最年長でお兄さんお姉さんでいくらイキがっていても、
たちの悪い「ずる賢さ」を覚える直前が小6だったような気がします。

家と学校と地域という狭い世界が全てで(あと1年したら同じ学校へ通う隣の小学校区さえ行動範囲じゃないくらい)、
その殆どを知ったからって広い世界をなんにもわかってないのになんでもわかったような気になっちゃう。

大人の「車でちょっと」が大冒険で、
大人だったら簡単に手に入る「それくらい買えばいいじゃん」が手の届かない憧れのものだったりする。

バカバカしくて、効率が悪くて、だけどそこにはお金じゃ買えないものがたくさん詰まってて。

そこには子供だけの特別な世界があったことを久しぶりに思い出させてくれました。

中学校でも一緒なんだけど新しい刺激が加わることでそのままの関係じゃなくなったりするんですよね。
そして高校になって毎日顔を合わすことさえなくなって。
それから先は本当に別々の道。

携帯にメモリーが入ってるだけ状態の子もいれば、
逆に大人になってからの方が仲良くなった子もいたり、
ゴーディがクリスを忘れなかったようにずっと会ってないけど特別な子もいて。

会いたいなあ…ってなりました。
色んなものが変わってしまったけど昔話には花が咲くんだろうなあ。

昔の遊び場で昔のようにみんなと遊びたくなりましたw
広くかんじた場所はそれほどではないことに気付くけど昔よりキラキラして見える気がします。

5年後10年後といろんな折にまた観ようと思います。
次観る時はなんか号泣してしまうような予感がしますw

この映画について誰かと語り合いたいような自分の胸の中だけにしまっておきたいような複雑な気分。

キングもっと非ホラー書いて!w

77