劇場公開日 1952年2月22日

「続・フリッツ•ラング監督が西部劇?」地獄への逆襲 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0続・フリッツ•ラング監督が西部劇?

2021年8月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「地獄への道」からの継続で鑑賞。

監督は「…道」から替わって、
またまたまさかのフリッツ・ラング。
ドイツ~米国で犯罪映画を多数撮った
ラング監督の中では「…逆襲」は
数少ない西部劇作品の一つで
「西部魂」の一つ前の作品だった。

しかし、多分に、この「…道」と「…逆襲」
のシリーズはプロデューサーの作品
と言うべき映画だったのではないだろうか。

「…道」での人馬の崖からの転落シーンも
含めた馬の疾走シーンは、この作品でも
フォード映画と遜色の無い迫力だが、
真実も知らないくせに
多分に前作からのスタッフの力量に負った
賜物のように勝手に思ってしまった。

裁判の場面での南北戦争の後遺症を
ユーモラスに描く卓越したシーンの演出は
見事なものだが、
話は本来、悪人同士の争いなのだが、
「地獄への道」に続いての西部開拓時代の
裏面の微調整感もあってか、
「…道」以上にジェームズ兄は
人格者過ぎて、史実からは乖離過ぎる
深みの無いストーリーとの印象だった。

KENZO一級建築士事務所