劇場公開日 1989年1月28日

「イエスの人間性」最後の誘惑 カメさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5イエスの人間性

2020年8月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:3.7
イエスの磔刑までの経緯を、同ジャンルの作品とは、違う視点で描かれている。
イエスは最初から、超越し悟りをひらいた存在ではなく、苦悩、葛藤、弱さを抱え、また間違いや後悔を繰り返し、最後の時に辿り着く。そして最後の死の瞬間にまで、生への執着、家族をもち寿命を全うしたいという、当たり前の欲求を持ち続けている。人間らしい根本的な誘惑は、イエスにも例外なく、最後まで立ちはだかる。
本作の冒頭に説かれている様に、まさにイエスは救世主と人間との狭間で葛藤していたという、独自の視点が興味深い。

カメ