劇場公開日 1952年10月9日

「何度観ても凄い映画と思う。」生きる(1952) 星組さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5何度観ても凄い映画と思う。

2023年3月1日
PCから投稿

演出が、役者がいい。
キャメラのアングルがいい。
映画を観る上で、生きる上で、
避けて通れない深い映画。

初めてこの映画を見たときの衝撃は
意外な展開と主人公を取り巻く環境で
何もしなくても平穏である。
けれど、それでは証がない。
自分の生きた証は何なのか。
自分はいったい何者なのか。
本当にそれでいいのか。
どんどん彼を追い詰める。

悩み、道を外し、想う。
自分は誰の為にあるのか。

消え去るほど精彩のない男を
人の心に残る男に変えた。
それを観客に見せてくれる。

映画の製作者は観客に問う
生きている誰にでも共通する
「生きる」とはいったい何なのか。
何もしなくても生きている。
何かしても生きている。
残すか、残さないか。

深い物語である。



この春にはリメイクされた
「生きる LIVING」が公開される。
イギリス版も楽しみである。

星組