劇場公開日 1982年9月25日

「鵺(ぬえ)のような不気味さ」ゲームの規則 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0鵺(ぬえ)のような不気味さ

2024年3月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
感じやすく徳高く
浮気心をなじる君
恨みごとは、ほどほどに。
心変わりは罪とでも?
翼あるのが恋の神。
あちらこちらに飛び移る。

<映画のことば>
社交界における愛とは、単なる幻想の交換。
皮膚の接触に過ぎない。

本作中のセリフにも時として現れる「規則」という言葉は、本来は「(規律の)明確さ」を意味する言葉なのですけれども。
しかしながら、本作では、かえって、仮面の下に隠されたような社交界の鵺的な性格を浮き彫りにするようで、それ故に、得体の知れないような、不気味さすら感じてしまい
ます。評論子は。

そのことを描き切った一本としては、良作の部類には入るんじゃあないかとは思います。

(追記)
愛憎の果てに死者まで出る騒ぎになるのは、なまじっかパーティーなんか開いたりしたからではないでしょうか。
そのことを悔いるどころか、それを「悲劇の出来事」「運命」「事故」として簡単に割り切り、「明日は喪に服する」ことで片付けてしまおうという姿勢に、違和感を超えて、何かそら恐ろしいような「非人間性」を感じてしまったのは、独り評論子だけだったでしょうか。

talkie