キング・オブ・ニューヨーク

解説

ニューヨークの暗黒街に巣くうブラック・マフィアの白人リーダーが血で血を争う抗争の中で野望を達成してゆこうとする姿を描くアクション。エグゼクティヴ・プロデューサーはジェイ・ジュリアンとヴィットリオ・スクァランテ、製作はメアリー・ケイン、監督は「チャイナ・ガール」のアベル・フェラーラ、脚本はニコラス・セント・ジョン、撮影はボージャン・バゼリ、音楽をジョー・デリアが担当。出演はクラストファー・ウォーケン、ローレンス・フィッシュバーンほか。

1990年製作/アメリカ
原題:King of New York

ストーリー

闘争の嵐吹きすさぶニューヨークの街に、5年ぶりに出所して戻ってきたフランク・ホワイト(クリストファー・ウォーケン)は黒人マフィアにカリスマ的な統率力を誇る白人リーダーである。彼は片腕のジミー・ジャンプ(ローレンス・フィッシュバーン)との再会を喜ぶのもつかの間、勢力拡大を図るべく対立組織のボスを次々と血祭りに挙げてゆく。フランクの目的は市当局も見放したサウス・ブロンクスの総合病院を維持するための金を得ることだった。生まれ故郷のここ、サウス・ブロンクスのスラムでは彼は単なる犯罪者ではなくて弱い者のヒーローなのだ。しかし、病院再建のための資金協力を拒んだチャイニーズ・マフィアの若きボス、ウォンを倒して大量の麻薬を手にしたフランクから警察は目を放してはいなかった。そしてその中にはフランクとも旧知の刑事ラス・ビショップ(ヴィクター・アルゴ)もいたが…。警察は暴力刑事のデニス(デイヴィッド・カルーソ)らが中心となってフランクの仲間を抱き込んでマフィアに化けてのフランク一家壊滅作戦に出てくる。壮絶な銃撃戦の中やっと逃げ出したビショップとフランクだったが、追いすがるデニスらとの死闘の末にジャンプは倒れ、残されたフランクはビショップのもとへ乗り込んで殺された仲間たちのための復讐を遂げる。が今度はフランクの前に旧知の刑事ビショップが立ちはだかる。地下鉄の車内での撃ち合いの末、2人は相撃ちに倒れ、フランクの野望もまた消えてゆくのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5『ギャング』でなく『キング』だ。

2022年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アベル・フェラーラの凄惨な犯罪映画は、リアリズムの面では世界最高峰である。特に『キング・オブ・ニューヨーク』は、あまり評判の良くないフェラーラ作品の中でも突出している。初見で非日常の世界を覗き見してしまった感覚は、今でも忘れられない。決して名作と呼べる完成度の高い作品ではないが、個人的には大好きな作品である。

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茂輝
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