劇場公開日 2016年10月15日

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「ルルーシュが残した完璧な"構図"の数々。」男と女(1966) MPさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ルルーシュが残した完璧な"構図"の数々。

2016年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

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映画史に於いて"構図"の完璧さで本作は他に類を見ない。海辺のボードウォークをゆっくりとカメラが前進する冒頭のタイトルロールから、愛し合う男女が車のシートに隣り合わせて座り、前方、つまりカメラ側を見ながら語り合うシーン、ベッドの両サイドに少し離れて座るスリリングなシーン、うっすらとぼやけたパリの町並みを背景に佇む女、等々、監督のクロード・ルルーシュはフレーム内で表現し得るすべての基本構図を作品に投入している。それは、当時、否、今も斬新な映像手法。以来、遂にこれを超える作品を発表することはなかったルルーシュだが、彼が映画史に刻んだ足跡は永遠に色褪せない。

清藤秀人