劇場公開日 1986年8月30日

「自分の人格を変えた1本」エイリアン2 HIRAさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0自分の人格を変えた1本

2021年3月3日
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鑑賞方法:VOD

思春期(小5~高3)の頃観た映画で人格変えられた映画の1本。

小学校低学年まで極度の怖がりで家が古かったせいか一人で仏壇の間の奥にあるトイレにいけないくらいに怖がりだった。
でも好奇心はあったので、当時親が借りてきたビデオ(本当のレンタルビデオ)を観てた。
はじめて観たのは小6だったか。
怖がりの自分でよく観れたなと思うが、当時は民放のロードショーでホラーやスプラッタをけっこう放送してたので観ること自体抵抗はなかった。

思春期にこれを観たら刷り込まれるよねー。

冷静さが我が身を助ける。
恐怖は感じて良い、パニックになるな。
会社人間はクソ。

そう刷り込まれてこの手の映画を繰り返し観たせいか怖がりの自分はすっかり逆に突っ込んでいく系になったし、小学生時は仏壇の前を通るだけでも怖かったのに大学帰省中は墓参りを深夜に一人で行く人間になってしまった。海外旅行も一人が基本。仕事の不測事態もワクワク感を隠せない時もある。
恐怖とパニックを切り離せるようになった、というかあまりパニックに陥らない耐性が出来た。恐怖映画で一番に死ぬのはパニック野郎という不文律は映画で学習して脳が覚えているのかもしれない。
恐怖との向き合い方を当時のハリウッド映画はバシバシ教えてくれたいい先生だった。

作りもんとは分かっているが、海兵隊より強いリプリーの姿には感動したし、最初は病みキャラだったのに後半ではリプリー姉さんの後ろを付けば安心と思わせる精神力の強さ。ここぞの時の動ける行動力と思考力、何回も惚れてしまいます。
ヴァスケスもカッコいい姉さんだったが思考が男というか海兵隊なのでかろうじて女性ポジで冷静で行動で皆を導くリプリーのリーダーシップはしびれました。あと基本的に地頭がいい。それは常に冷静で思考が回っているからと思う。

ひたすら騒ぐビルパクストンが頼りにならないノリだけ男を好演して逆に冷静になれるいい役回りだった。

マイケルビーンもこの監督の作品ではイケメンだけど主役の細い支え棒でしかなく脇役になってしまう絶妙さが素敵でした。

なん十回と観ていて今回5年ぶりくらいに観たけどやはり最高傑作です。

HIRA