劇場公開日 2020年2月1日

「沈黙する羊たち、あるいは…」イージー★ライダー 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0沈黙する羊たち、あるいは…

2023年5月8日
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 自由を売り飛ばして生きる私です。

 私達の祖先は、自由を制限したことで得た正義で、平和と安定を確保。真の自由を畏れるようになりました。今更、原始人に戻れないからね。ただ、畏れは差別となり、集団で正義を振りかざす大義となりました。いつから個の自由と、集団の自由は、対立するようになったのかしら。
 旧き良き時代は変革を恐れ、新しき尖鋭な時のうねりは、先代を揶揄することで更なる輝きを放つ。それを見抜いた監督さんて…。
 デニス・ホッパーって、単なる劇薬と爆薬を愛するアブない役者ではなかったんですね。自由とお金を手にしても、戻るべき処を持たぬ自由とは、その後のデニスおじさんを見ているような…。ジャック・ニコルソンの謎の顔面芝居も、すでに健在。アメリカンニューシネマって、先代への理由なき反抗ではなく、それまでに無い何か新しいもの探そうとした、時代の必然を切り撮った映像なのかな。
 マニアなら観て当然の必須科目、先程履修しました。有難いことに、某国営局は本作放送直後に、本作と当時を考察する番組まで放送しており、私の払った受信料も、無駄ではなかったようです。

 ワイルドに生きる。
 お花とハッパに囲まれて暮らす。
 沈黙の羊たちの一員として生きる。
 あるいは、星条旗のヘルメットをかぶる羊として生きる。

 皆様なら、どれを選びます?。
 Bone to be……?.

機動戦士・チャングム