劇場公開日 1971年8月28日

「ハリウッド復権前夜に公開された、SFの佳作」アンドロメダ… kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ハリウッド復権前夜に公開された、SFの佳作

2020年4月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

購入後棚にしまったままだったBlu-rayを引っ張り出して観賞。

マイケル・クライトン(早川書房の表記はマイクル・クライトン)名義の長編デビュー作にして、SF小説の金字塔「アンドロメダ病原体」が原作。
この小説は政府機密記録文書類を連ねた体裁でリアリティーを演出している。
映画化では、記録や関係者の証言による再現映像の設定になっている。

当然ながらSF的な科学技術の描きかたには古めかしさがあり、笑ってしまいそうなところはある。
が、まだハリウッドが低迷していたこの時期に作り上げたSF映画としては力作だと思う。

招集された科学者たちは比較的高齢で、長いキャリアで積み上げた知識と経験が最重要な時代だったのだと判る。
今なら、高校生みたいな若者だとか、スニッカーズとコーラ好きのオタクだとか、職にあぶれたフリーターだとか、そんな中で隠れた天才の存在を政府機関は掴んでいて、強制連行して作戦に参加させたりするのだろうが。

警告灯の点滅で癇癪を起こした科学者に応急処置し、菌が漏洩した実験室に取り残された科学者を救い、自爆装置を止めるアクションを見せる終盤の怒濤の活躍は外科医一人という、最後はヒーロー映画の体だった。

以外とあっけない菌の撲滅方法は原作小説の通りだが、コンピュータのオーバーフローを示すエラーコードを画面一杯に写し出すラストシーンは、ニューシネマ全盛の時代背景を反映したロバート・ワイズの捻りだと思う。

kazz