劇場公開日 1978年1月14日

「マシンガントークについて行くのも大変な年齢に…」アニー・ホール KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0マシンガントークについて行くのも大変な年齢に…

2021年8月16日
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鑑賞方法:DVD/BD

観直す度に「ミッドナイト・イン・パリ」が
好きになってきていたので、
改めてウディ・アレン監督の初期代表作との
評判高い当作品を何十年ぶりかで再鑑賞。

ウディ・アレン爆発だぁ、的ではあるが、
違和感なく過去に入り込んだり
いきなりカメラに語りかけたり、等々
構成の巧みさと見事な脚本の作品だ。

しかし、
心配していた通りの鑑賞とはなった。
理解の速い若い頃ですら難しかったのに、
ましてやこの年齢になってはウディ・アレン
のマシンガントークの再現字幕スーパーには
ついて行くのも大変だった。

また、彼女に未練を残しながらも
主人公の別の女性との
数々の肉体関係を伴う交友等、
自分の過去を遙かに超越した異性関係には、
乏しい経験しかない私としては
彼の恋愛思考を
肌で感じるのも難しい鑑賞でもあった。

ところで、この映画でも精神治療の
場面が出てきたが、アメリカ映画では
頻繁に採り上げられる場面だ。
日本の対応が遅れているのか
米国社会そのものに問題があるのか、
こちらも私には判らないまま。

そんなことも含め、この映画では監督の
米国社会への皮肉もあるのだろうか?
ユダヤ人偏見やハリウッド至上の映画界、
また、薬物常用や操作されるTVの世界も。

さて、
最後まで彼女に未練タップリの主人公だが、
ラストシーンの“弟の卵の小話”の意図は
何だろうか。
“かけがえのない大切な絆・想い”
の意味なのだろうか?

次は「インテリア」再鑑賞予定。
ウディ・アレン自身は出演していないので
マシンガントークは無く、
なんとかついて行けるはずだが。

KENZO一級建築士事務所