悪魔のような女(1955)のレビュー・感想・評価
全7件を表示
クルーゾーの心理サスペンス映画術
クリックして本文を読む
「密告」「恐怖の報酬」のアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の代表作にしてスリラー映画の名品。私立学校長と愛人ニコルが企む妻クリスティナ殺害の完全犯罪。ニコルはクリスティナに学校長殺害の罠を仕掛けるが、死体を沈めたはずのプールから消えてしまう謎のところから、観る者がクリスティナと同じ心理に追い詰められるスリルとサスペンス。これぞクルーゾータッチの真骨頂。じわじわと怖さを増幅させる演出、シモーヌ・シニョレとベラ・クルーゾーの演技が素晴らしい。新聞に載った身元不明の死体発見の記事を見て、死体置き場まで行って確認するシークエンスがいい。殺害時の校長の背広が私立探偵との会話シーンで映り込むカットの演出も光る。ストーリーテラーの巧みさとカットの描写力が相互に絡みあうクルーゾータッチの醍醐味。
まさかの結末
1955年の作品ですが、古さを感じさせない見応えある作品。まさかの結末、大芝居にまんまと騙されました。期待以上に面白くて大変満足です。
怖いですね~、恐ろしいですね~。
(午前十時の映画祭にて鑑賞)
2017-161
全7件を表示