劇場公開日 1982年12月18日

「【”士官と紳士”二人の海軍士官を目指す男の町娘との恋の余りにも違い過ぎる結末に絶句。鬼教官フォーリーの自分の任務を全うする姿が素晴らしい作品。】」愛と青春の旅だち NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”士官と紳士”二人の海軍士官を目指す男の町娘との恋の余りにも違い過ぎる結末に絶句。鬼教官フォーリーの自分の任務を全うする姿が素晴らしい作品。】

2023年1月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

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ー 元兵士の自堕落な父とふたりで暮らすザック(リチャード・ギア)心に深い傷を負いながらも、憧れのパイロットになるため海軍士官養成学校に入学。
  鬼教官フォーリーによる厳しい訓練をこなしながら、シド達訓練仲間と友情を育んでいく。
  そんなある日、盛り場へ出向いたザックは、町工場で働くポーラと恋に落ち、又彼の親友シドも、リネットと恋に落ちるが・・。ー

◆感想

・ザックとポーラと、シドとリネットのカップルの違い。
ー ポーラは、人間としてザックに恋をし、リネットは、士官候補生のシドに恋をする。
  リネットのシドに対する言葉はあんまりではないか・・、と思うが、冒頭に鬼教官フォーリーは確かに言っている。”町の女達には気を付けろ!狙いはお前らパイロットと結婚することだ!”
  そして、リネットの妊娠の為に、訓練24週目でDOR(退学)する、シド。
  だが、リネットに生理が来て・・。最初は、シドはリネットにそこまで入れ込んでは居なかった筈だ。故郷に婚約者がいると言っていた、シド。-

・ザックは父の為に、命を自ら断った母の死を深く悔いていた。そこに更に、余りにも、悲劇的なシドの姿。
ー 二人も殺してしまった・・。シドの人間性の善性が悲劇を生むシーンは辛い。-

・この作品で、心に残るのは、鬼教官フォーリーの自らの任務を全うする姿であろう。訓練中は、士官候補生達に、ガンガンFワードを浴びせつつ、彼らが卒業した時には、自分より一気に階級が上がった教え子たちに、丁寧な尊敬語で話す姿。
ー 素直に立派な男だと、思う。そして、沁みるシーンでもある。-

<今作は、巷間で言われているように邦画タイトルから、甘ったるい恋愛映画だと思われているが、実は違う。
 パイロットの憧れる若者達の挫折や、様々な恋の形や、鬼教官が士官候補生達を厳しく扱く理由がキチンと描かれている映画なのである。>

NOBU
kazzさんのコメント
2023年1月23日

そう、甘ったるい恋愛映画ではないんですね、これ。
日本でもつい最近陸上自衛隊PRドラマがありましたが、40年前のこの映画はそのドラマのように緩くないです。
でも、デボラ・ウィンガーは可愛く、制服姿のリチャード・ギアはカッコいいのは否定できません。
ラストシーンだけがロマンチックなファンタジーになってて、粋な幕引きだと思います。

kazz