劇場公開日 2005年6月4日

「なぜ一部ネット民は嘘松が多いのか」電車男 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0なぜ一部ネット民は嘘松が多いのか

2021年8月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

原作既読
だが詳細はすっかり忘れてしまった

なぜか大ヒット
映画化ドラマ化舞台化に朗読劇
なぜここまで多くの人々の心を掴んだのか理解に苦しむ

僕はオタクが嫌いだ
理由は割愛する
ネットで検索すれば数々の論客が嫌われる理由を解説しているのでそちらを読んで頂きたい

ネットニュースで伊東美咲が久々に登場
結婚してハワイに移住した彼女が久々に日本のテレビに出演するらしい
ネットの反応として「女神」とか「エルメス」などとブヒブヒとしたコメントが取り上げられていた
その記事でエルメスとはテレビドラマ『電車男』で伊東美咲が演じたヒロインのニックネームだと紹介されやっと思い出した
その『電車男』の劇場版がこれ
鑑賞するのはおよそ15年ぶり2回目
テレビドラマはチビノリダーの伊藤淳史と伊東美咲の「イトウ」コンビでこれも観た
劇場版は山田孝之と中谷美紀
Wイトウはエンドロールのあとこっちにも登場
伊東美咲の方が良いという意見もあるが原作者の話ではエルメスは中谷美紀に似ているらしいのでこの配役は間違っていない

2ちゃんねる発のラブコメ
典型的なオタクが美しい才女に恋をする話
その恋は成就するのか
それが見どころ

電車男を応援するねらーを演じる皆様がやけに豪華だ
それ以外にも故・大杉漣とか西田尚美とか出演するので少なくとも邦画ファンならそこそこ楽しめるはず
これだけ時が経つとダメになった人が1人くらいは出てくるものだが坂本真は個人的に好きな役者だったので残念である

ホームの反対側で2ちゃんねるの電車男応援団が勢揃いする演出が印象的

『電車男』のWikipediaでは数多くの著名人の論評が紹介されているがそれにしてもちょっと多すぎるような気もする
全体的な印象として感じたことはこの作品を高く評価しているのはねらーとかオタク以外の一般人ではないかと
三次元の良さがわからず二次元に恋するしかないオタクが生身の女性と恋愛をするという意外なストーリーに上から目線で驚いている様子が窺えた
オタクはそもそもリベラルから嫌われているので差別を救済する動きはない
この作品もオタクを小馬鹿にしてるがそれはもう仕方がないことだ

結果的に2ちゃんねるを美化しているのも気になるところだ
2ちゃんねるで心温まることなんてない
2ちゃんねる黎明期の話のようだから違和感を感じるのも仕方がない
名前が5ちゃんねるに変わった今ではパソコンから書き込む人は少数派になったかもしれない

この話は実話ではあるまい
かなり盛っているはずだ
2ちゃんねるではこのての作り話が多い
面白ければいいがそのほとんどがつまらない
そのなかでも幾らかマシなのが2ちゃんねるから何作か映画になっている
なぜ彼らは退屈な作り話を2ちゃんねるで発表するのかよくわからない

自己承認要求が強いためか実際にはいない親や娘を持ち出したり自分は女だとか偽ってまで持論を正当化する者もいる
嘘をつくにしても随分とスケールが小さい

あと勤務中にも関わらず2ちゃんねるに書き込んでいるような不真面目な看護師は嫌だ
いずれクビになるだろう

『真・鮫島事件』が1点だったのでそれを思えば3点が妥当
今度はカッスレを映画化してほしい

野川新栄