劇場公開日 2005年7月16日

運命じゃない人のレビュー・感想・評価

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4.5内田けんじ監督の才能を垣間見れる作品。

2012年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

知的

『アフタースクール』以前に作られた作品。『アフタースクール』もそうだけど、この作品も練りこまれた脚本がすべてとなる。
多分、監督は映像よりも脚本ありき、そう信じる映画監督。
札束が狂言廻しの役割をもって様々な人間をオムニバスに描く。そんなスタイルでもって登場人物を交差させて、シニカルにあるいは笑いをもってひとつのドラマを見せる。ファースト・シーンとラスト・シーンが同じと云う映像で(場所は違うが・・・。)物語は幕を閉じるが、見ているほうがホッとする趣向はちゃんと用意されている。

まぁ始まりは運命じゃない人かもしれないが、運命の人となる可能性もありますよってことかな?

ヤクザ、探偵、詐欺師、失恋した女、出て行った女を忘れられない男。これら5人の男女が絡み合うミステリアスな時間。

才能溢れる内田けんじ監督の手の中で踊る快感に酔いしれるひと時。

たかが映画。されど映画。

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みっどないと・シネマ

4.0セリフが好き!

2011年10月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

登場人物がここまで一日でうまく絡み合うものなのかと驚きました。

セリフ回しが素敵です。
「三十超えたら、運命の出会いとか自然の出会いとかいっさいないから。もうクラス替えとか、文化祭とかないんだよ。」
「誰でもいいんですか?自分のものになりそうだったら誰でもいいんですか?」
「さっき会ったばかりだけど、まだ何も知らないけれど、また君にあいたいのです」
「自分の欲望に忠実な人は魅力あるよ」
「寂しいもんだよ、ひとりぼっちってのは」

それぞれがそれぞれの人生を全力で生きている。
日本映画の魅力を味わえる一本でした。

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leon

4.5電話番号をなめんなよ

2008年1月4日

笑える

飲み会で知り合った女の子にその後電話をちゃんとかけたのか?という問いかけに「電話番号を聞くタイミングがなかったんだよ」と答える宮田に対する神田の台詞。その後「タイミングなんてものは存在しないんだよ。電話番号だけが2人をつなぐんだよ。知らなきゃもう何にも起きないんだぞ」とつづく。「三十超えたら、運命の出会いとか自然の出会いとかいっさいないから。もうクラス替えとか、文化祭とかないんだよ。」

内田けんじ初監督にして、2005年カンヌ国際映画祭批評家週間への出品作品。スーパーピュアなサラリーマン宮田、幼馴染で友達思いの探偵、神田。宮田の元婚約者で金しか信じない詐欺師あゆみ。それを囲う経営に苦しむヤクザの組長浅井。さらに婚約者に逃げられ途方にくれたファミレスで宮田と知り合う真紀。そして5人を結ぶ2000万円の札束。それらが1晩で織りなす超ポップ、超ハッピー映画。

久しぶりに脚本で魅せる、言葉をしっかりと練った作品に出会ったなー。一回見たあとも、もう一度台詞を聞きたい。言い回しを感じたい。だからもう一度観たい。そんな風に思わせる映画です。

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ひらつか