劇場公開日 2004年4月17日

「人間の美しさ、そして醜さ」APPLESEED アップルシード 銀平さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人間の美しさ、そして醜さ

2010年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

難しい

この作品は、人物のCGアニメ映像が独特なので、結構好き嫌いが分かれるようですね。

私は原作は読んだことが無いんですが、普通に見れましたし、気に入ったので何回も見てます。
音楽が良いし、ES.W.A.Tのランドメイトの戦闘シーン・スピード感が好きです。

主人公デュナンは戦闘能力高すぎます。でもまあ、そこはアニメなので・・・。

彼女が、倒れるギリアムを受け止めようとするところはグッときました。スローモーションなんかにしたら、もう、泣けちゃうじゃないですかー。

終盤、オリュンポス最強の兵器「多脚砲台」と、ES.W.A.Tとの戦いは迫力たっぷりで、ランドメイトに乗ったブリアレオスが登場するシーンは格好良いです。

タルタロスの頂上のタンクの真実。
「人間には戦争の歴史しかなく、もう地球の未来は託せない。」
オリュンポス正規軍の大佐・ハデスの存在は、人間の愚かな歴史や醜い感情の、象徴のように思えました。

他人を愛する心を持っていても、戦争ばかり繰り返す「人間」と、かたや争い事とは無縁で、人を愛する心に憧れる「バイオロイド」。
人間がいなくなれば、世界は平和になるのだろうか?
この作品はそう問い掛けていると思います。

銀平