劇場公開日 1975年11月8日

「映画愛と性に対する真摯さに衒いがなく正直に描かれた日本映画らしい佳作で、脚本がいい。」祭りの準備 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5映画愛と性に対する真摯さに衒いがなく正直に描かれた日本映画らしい佳作で、脚本がいい。

2022年7月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

日本映画では珍しく楽しい映画。中島丈博の脚本が見事。作者の性に対する真摯さと映画愛に衒いが無く正直な青春映画に仕上がっている。とても好感の持てる日本映画で、日本的なユーモアがあるのがいい。黒木和雄の演出は大胆にして粘着力があるが、これは好みに左右されそう。この演出タッチを主演の江藤潤の無色の個性が良いバランスで中和している。共演の竹下景子の純粋さと色気がまた内容に合っている。脚本、キャスティング、演出の妙。若者の厳しい将来を暗示するラストシーンがいい。主人公の祖父の自殺がエピソードとして作り過ぎとも思うが、作品のテーマからはズレていない。面白かったので再度見学。

  1976年  6月9日,14日  飯田橋佳作座

Gustav
マサシさんのコメント
2023年6月14日

こんにちは。
自身のレビューでは1975年と申しましたが、1976年かも知れません。何故なら、私が見た映画館も『佳作座』だったと記憶するからです。
どこかの映画館でお会いしているかもしれませんね。

マサシ