人間交差点・道

劇場公開日:

解説

血のつながった兄妹であることを知らずに、お互いに恋心を抱いてしまった若い男女の十数年の時の流れを描くドラマ。「人間交差点・不良」、「人間交差点・雨」に続く矢島正雄原作・弘兼憲史作画の連作劇画の映画化第三作で、監督・脚本は「あさってDANCE」の磯村一路。

1993年製作/70分/日本
配給:パイオニアLDC
劇場公開日:1993年6月26日

ストーリー

亡くなった母・静江の小料理屋を継いで二年になる織江が健一と初めて出会ったのは、十五年前、織江が七歳、健一が八歳の時だった。全国の工事現場を渡り歩く鳶職の徳三に連れられ母の店を訪ねて来た時、静江が健一を見て『大きくなったわね』と徳三にもらすなど、出会いは決して偶然ではないようだった。その後織江は市営プールでひときわ上手に泳ぐ健一と再会。だが数日後、彼は徳三とともに次の現場へと去って行った。それから十年の歳月が過ぎ、高校生になった織江は同じく市営プールでたくましく成長した健一に出会う。その瞬間、自分が彼に対してほのかな恋心を抱いていることに気づいた。だが静江が病に倒れ、余命いくばくもないと知った時、彼女は全てを打ち明けられる。かつて静江に惚れた徳三が、静江の子供であった健一を、彼女の今の亭主との再婚話のために引き取って育ててきたのだということを。織江と健一は兄妹だった。織江はかなわぬ思いを背負いながら、つつましく暮らしてくのだった。

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