アメリカン・ビューティーのレビュー・感想・評価
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なぜか刺さる
初めて見たのは20年近く前であるが、なぜか時たままた見たくなる謎。
まぁ人によっては嫌悪感を示すかもしれないような、ネガティブが集合した作品だが、
「アメリカン・ビューティー」とタイトルを付けたことに、どうにも賞賛の気持ちになってしまう。
コミカルで可笑しいのに涙が出る
小さなことをきっかけに、音を立てて崩壊していく家庭 そして人間関係。
本当に面白さがつまった映画だと思いました。
登場人物一人一人が意味を持ち、親子 恋愛 悩み 友情 隠し事 信念 欲求 生き方 多くのことをしっかり描ききっているように感じました。
悲惨なてん末をブラックユーモアたっぷりに
何度も笑い声をあげてしまいました
そして最後は涙……。
うまく言葉にはできませんが、悲しい涙ではなく 普段忘れている当たり前のことを愛する気持ちが ぶわっと溢れてきたような気持ちでした。
心にしっかり残った名作。
皮肉に満ちたブラックコメディー
1999年の作品なのに、まったく古い感じがしなかった。
どう見てもコントみたい状況でも、画作りや演技の凄みがあるので、笑っていいのかどうか迷うw
同時に上っ面の「理想のアメリカ人」を痛烈に批判してるなーと思ったし、ラストも皮肉に満ちていて良かった。
いつから崩壊していたの?
はじめからそれぞれが壊れていて、修復は不可能だった。
でも誰にでも起こり得ることなのかも。
夫婦関係は等に破綻してる。
夫婦は所詮、他人。
娘がかわいそう。
国を超えても、変態オヤジはいるんですね。
大好きな映画
何よりケヴィン・スペイシーが最高。
あとこの作品の素晴らしさは、多くの人が心の奥に抱えているけれども、なかなか表に出せない部分を露骨に、そして美しく(?)描いてくれてる部分だと思うのだ。
少なくとも自分はそこそこ変質的なので「あるわー」って部分多かった。終盤のケヴィン・スペイシーには世のオジさん方も胸がすっとするのではないですかね。
American Beauty
アメリカの一見平凡な家庭が内部からだんだん崩れていく様子がとてもリアルな映画でした。 美しい映像。 人物描写・心理描写がとても上手く描かれていてお見事な脚本。 巧みな演技の俳優陣。 特にケヴィン・スペイシーの切れ味抜群な演技、アネット・ベニングのヒステリックな演技、 自分に素直に生きてる主人公と対比的に描かれてるクリス・クーパーの演技が良かった。 脚本、映像、俳優どれもが素晴らしく現代の病んだ社会をとても鋭くかつ滑稽に描いていたと思う。
言葉に出来ないほどに
変態中年と少女のサスペンスかと思っていた自分を猛省。
幸せとは何か。一人の男の再生の話だった。
自由である事の喜びからの絆や人生の尊さ。本質的美しさとは何かを問いかけてくる。
それにしてもなんて穏やかな死顔だろう。死の瞬間に幸せの中にいた事を知るなんて不幸だけれどなんて幸福な事だろう。写真を手に取り言葉を失うシーンは胸を打つ。
ケヴィン・スペイシーの演技の変化がともかく素晴らしい。
噛み合わない個人と、全体の美しさ
平凡な家庭に見えても、家族としての役割を外れていくと各々が各々の考えとあるべき姿をもっていて、自分だけの孤独と不可侵の部分を抱えている。
バッドエンドだけど、別にそれほどみんな悪いことをしてるわけじゃないし、もっと分かりあえる余地はあったのかもしれない。
登場人物の誰もが、ひとくくりにできない感情と性質をもっている。人間は裏表どころではなく、ダイヤモンドのカッティングのように、いろんな側面をもっている。人間関係が噛み合わず、うまくいかなくても、全体に肯定的な美しさがあって、そこまで悲劇的に感じさせないところがいい。
なさけない親父がかっこいい親父に。 誰も嫌な人間はいなくてただみん...
なさけない親父がかっこいい親父に。
誰も嫌な人間はいなくてただみんな葛藤しているだけだ。と思わせる映画は見ていて気持ちが良い。
最初の時点で既に壊れていた
女性の地位向上、男女間の関係の変化、女性の人生観の変化、雇用の変貌、LGBT、スクールカースト、ストーキング、親の存在意義の低下など、様々な人間関係を詰め込み、社会の新たな変化に追従できない家庭という器の意義を問い、新たな家庭のあり方について考えさせられる一作。現時代における論点を99年の段階で先取りしている。
セブン、ユージュアルサスペクツと傑出した存在感を示したケビンスペーシー、当時、期待を込めて映画館に行ったのを覚えている。
決めつけられない
ぱっと見では変わった人間達ばかり出ている映画だと思うかもしれない。しかし、よくよく考えてみると誰が悪かったなど判断できるだろうかと思う。
異性からモテることが完璧なのか、仕事をバリバリしている人がデキる人間なのか、普通じゃないことが特別で非凡なのか、自分を律する人間が正しいのか…
アメリカン・ドリーム(ビューティー)ってなんでしょう?
私たちのいう素晴らしさって何なんでしょうね。
程度や内容の違いはあれど、私達の周りの世界もほとんどこんな感じだと思います。
みんなそれぞれの正義が違うから複雑です。何がよくて誰が悪く、何が特別か決めつけるのは難しい。
ケビン・スペイシーはどの映画を観ても表情の変化がものすごく幅の広い役者です。
彼の表情の変化はこの映画に欠かせなかったと思う。
変人だらけ
K・スペイシーがキモい。
そこが演技の巧さだろうが生理的に受け付けない俳優の一人。
それぞれのオチに予測が出来てしまう演出で驚きや意外性は無い。
とにかくキモいK・スペイシーが最後に父親らしい側面を取り戻した瞬間のラスト!!
娘二人が体当たりな役柄の割にA・ベニングのギャーギャー、騒いでるだけの存在感がウザい。
異常性に惹きつけられる作品
心の中にある異常性は、たぶん誰でももっているものだと思うけど、それを表に出すか出さないかは個人の資質の問題。
アメリカのよくある風景で、個人的に好きな風景。憧れの対象ですね。
その中に個人がもつ異常性が少しずつ表に出てくる感じと、10年前の作品が10年後を映し出しているように観える。
ミーナ・スヴァーリがよかったなぁ。
生きていることが幸せとは限らない
郊外の新興住宅地に暮らす夫婦と娘の三人家族。
夫婦仲は冷め、娘は親と意思の疎通がない。
おかしな青年とゲイ嫌いの父親がいる隣家も同様の家庭だ。
だが夫がリストラに合い、娘の友人に性的妄想を抱き、妻は浮気、娘は隣家の青年と駆け落ちを決意し……。
コミカルで辛辣な家庭崩壊ドラマ。
アカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞の5部門を獲得。
(映画.comより引用)
なかなかエグい映画だった。
「人間の汚い部分を容赦なく」系。笑
さすがにアカデミー賞獲りまくってんな!
中でも、主演男優賞(ケビン・スペイシー扮するレスター・ブレナン)は間違いない。
あの人、怒鳴るときしゃべり方がやたらリズミカルになってラッパーみたいですごい面白いの。笑
ベッドで妻と言い合うシーンがあるんだけど、今まで何も言い返せなかった妻に言いたいこと全部ぶちまけて、勢いそのままに背を向けてこっそり「してやったり」って顔になるのほんと爆笑だった!
っていうか世の中の「夫」って、こんなに迫害されてるもんかね。
妻の発言も娘の態度もいちいち酷すぎて、共働きだからとか夫婦で腹割って話せるとかっていうレベルじゃなかった。戦慄。
「家族」というものに対して壮大な理想を抱いているんだよね私は。ガラガラガラ・・・(崩壊音
一般的に、妻へのDVやモラハラは話題になるけど、夫へのDVやモラハラはなかなか表に出ないってなんかで読んだな。
男の方が物理的な力が強いから、妻を痛めつける=弱いものいじめ、ってなるからかな。
男=強い存在、っていうプライドがあるから女性以上に周りに相談できなかったりして、でも実は多くの夫が苦しんでいる現状があって、だからこそ映画とかドラマとかで「虐げられる夫」がよく描かれるのかな。
そう考えると、歴史的に「強い存在」とされてきた男性って可哀想な面もあるな。
強くない男もいれば強い女もいるからな。
そもそも性別なんか関係なく相手を傷付ける言動は慎みましょうって話だな。
私は元々気性が荒いうえ産後さらに荒れてしまいその結果気づかぬうちに他人を不愉快にさせてるからきっとこの妻と同じような瞬間も多々あるんだろうな。
はぁ・・・ホルモンバランスとか言い訳にしてる場合じゃない・・・
エンディングは、冒頭のナレーションで言っている通り頭をブチ抜かれて死ぬんだけど、犯人は誰でしょう?っていうドキドキが残っています!
みんな色んなものを抱えて生きていて、いつもはひた隠しにしてるけどちょっと弱くなったときにそれが露呈してしまって、そんな自分を受け入れられる人と受け入れられない人がいる。
受け入れられないあまりに証拠隠滅に走る人もいる。
自分がどっち側の人間かは実際にそうなってみないとわかんないのかもね。
一番不気味なのは、これを観終わったときに、タイトルにも書いたけど「生きていることが幸せとは限らない」って思ったこと。
確かにレスターは死んだけど、「自分は幸せだ」と心から感じてそう呟きながら痛みを感じることもなく死んだ。
後に残された人たちは、命はあるけど今まで通り苦しみとか行き場のない負の感情を抱えながら生きていかないといけない。
どっちが幸せかって正直わかんないな。
今は生きるための明確な目的があるから平気だけど、「死にたい」って毎日のように言ってた頃とかに観なくてよかった。危険。
だって公開年2000年ってことは私まだ13歳だったんだよね。
中学生のときに観てたらやばいな。病んでたし。
あの頃、同級生たちはこういうの観てたんだろうか・・・ノー天気な中学だったから観てないだろうな。笑
ちなみにこの映画は、独身時代に年間100本映画を観ていたという幼児教室で知り合ったママさんに教えてもらったんだけど(ちょっと前に観た「スパイ・ゲーム」もそう)、これをお勧めしてくるあたり彼女とは本当にいい関係を築けていると感じます。笑
彼女は今頃私が推した「シンドラーのリスト」を観ている。
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