劇場公開日 1959年10月28日

「現代に通ずる雇用情勢」にあんちゃん kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0現代に通ずる雇用情勢

2021年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 石炭産業も石油などの重化学工業に押され、不況のどん底。舞台となる佐賀県の小さな炭鉱でもストライキが発生して賃上げ要求していたところ。徐々に人員削減を余儀なくされるのだが、見習いとして働いていた喜一(長門)も本採用を期待していたのにクビを宣告。路頭に迷いそうになるのだが、炭鉱に働く辺見(殿山泰司)の家に世話になる。長女の良子(松尾)は奉公に・・・良子の印象は薄いが、松尾嘉代の若さに驚いた・・・

 隣家の西脇(浜村純)も保健婦の堀かな子(吉行和子)にレントゲンを撮れと言われ続けていたが、そのうち幼い娘が赤痢となった。トイレと台所の水道が同じという劣悪な環境の集合平屋住宅。単なる貧乏と違う、在日朝鮮人という問題もあったのだ。もちろん生活保護も受けられないのだ。

 不況のため会社の3分の2の従業員のクビ切り。怪我をした辺見も退職し北海道の炭鉱へと引っ越していった。おかげで、長兄は弟妹を連れ、預かり先を探すが、見つかった家はとんでもない田舎の一軒家。すぐに2人は逃げ出した。夏休み中、住み込みで一日100円のアルバイトをするにあんちゃんの高一(沖村)。まだ小学生だぞ。喜一は長崎のパチンコ屋の住み込み。かな子先生も結婚するため東京に行っちゃったので、にあんちゃんは東京で働くことを決意。自転車屋で頼み込むと、警官がやってきた・・・

 赤貧で辛い生活を強いられてはいるが、持ち前の明るさを持っているにあんちゃん。どん底であるのにとても前向きな生き方は、ラストでもほんわかさせられる。

kossy