劇場公開日 1953年11月3日

「共感する引き出しがあまりに多くて,これは自分の家族を描いた映画では...」東京物語 しょうけらさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0共感する引き出しがあまりに多くて,これは自分の家族を描いた映画では...

2022年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

共感する引き出しがあまりに多くて,これは自分の家族を描いた映画ではないかと思ってしまうほどだった.昔酒癖が悪く母に迷惑をかけていたものの,人生の終盤に差し掛かり角が取れて好々爺然としている父親.ぼんやりと忘れものばかりしていて体の節々を痛めながらも献身的に働いている母親.両親よりも自分の利害を中心に計算して,見え透いた言動を繰り返す長女.自分の仕事を優先して,両親のことを軽視している私.映画を見ていて自分の姿と彼らの悲哀を感じて悲しくなるものだ.次の帰省の時には一緒にお酒を飲んで,何か大事なことを話すことができたらいいと思うのだけれど.

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