劇場公開日 1956年12月26日

「まだまだこの手の映画に力が入って頃の良作」空の大怪獣ラドン sallyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まだまだこの手の映画に力が入って頃の良作

2023年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

東宝の「ゴジラ」に続いて作られた「空の大怪獣ラドン(4K)」を見てきました。

午前10時の映画祭を見行ったのも久しぶりになります。

また、本作品、私としては初見になります。

「ゴジラ」をモノクロでしたが、本作品はカラー作品ですね、フィルムの方は16㎜で撮りあげているみたいで、真四角な映像でした。

しかし、本多猪四郎監督、円谷英二特技監督の黄金コンビで、まだまだこの手のジャンルの創成期に当たる作品だけあってヤッケ仕事ではなく、しっかりとした作品に仕上がっていました。

まずは、東宝の俳優さんでお馴染みの佐原健二さん、佐原健二さんが実に若い!同じく平田昭彦さんもお馴染みですね。ふたりのツーショットは後の「ウルトラセブン」の参謀格!田島義文さんもお馴染みで、みんな当たり前ですが十分に若いですね。

しかし、さすがわ、当時の東宝作品、予算があるので、円谷英二監督による特撮の部分は、当時として考えてもよく出来ていますね。冒頭の炭鉱の列車のシーンは実写かなと思うほど・・・・この頃の特撮映画は、世界に自慢できる程の作品がかりですね。

私的には「ゴジラ」と違って、「ラドン」が正直、人間にとって害であり、敵意を持って人間だけの力で攻撃する内容が分かりやすくて良いと感じました。ここで「ウルトラマン」のように正義の味方が登場するのもいいですが、人間の力だけで、外敵をやっけると言う内容が本当にいいですね。

ラストは、少々好みではなかったですが、しかし、前半は結構緊張感も出ていて、この頃の怪獣映画であっても、まだまだステータスが高く、本から作品作りまで真剣に取り組んでいる想いが伝わってきます。

本作品、見て良かったな・・・・

sally