親鸞

劇場公開日:

解説

吉川英治の原作を、「浪花の恋の物語」の成澤昌茂が脚色し「若い川の流れ」の田坂具隆が監督したもので、親鸞の青春像を描いたもの。「さいころ無宿」の坪井誠が撮影した。第二部は「続・親鸞」として公開された。

1960年製作/日本
配給:東映
劇場公開日:1960年6月21日

ストーリー

◇第一部 親鸞は幼なくして青蓮院慈円僧正の許で得度、程なく比叡山に登って修業をつんだ。十九歳で山を下り、さら性善坊と法隆寺の学寮で学究にいそしんだ。恋におちた弟の朝麿と刀鍛冶の娘梢が救いを求めてきた。病床にふす朝麿は木賃宿で、野武士風の男の情を受けた。彼は盗賊天城四郎だった。二人を伴い、親鸞は京に向った。途中、天城一味に梢を奪われた。親鸞は失意の朝麿を京に送り、磯長の叡福寺に篭った。三年間、苦行の世界をさまよった。再び青蓮院を訪れ、僧正の兄藤原兼実の娘玉日姫を知った。玉日にひかれる心を抑え、叡山に登った。やがて、少僧都の位を授けられ、東山聖光院の門跡に補せられた。ある夕、野党に襲われる女を救った。玉日姫だった。夜の闇にまぎれ、親鸞は姫の屋敷に忍ぶようになった。自責の念にたえられず、叡山に逃れようとした。姫は追った。その姫に魔手をのばす天城一味に、親鸞の竹杖が唸りを立てた--。 ◇第二部 五年の歳月が経った。飯室谷の無動寺に籠もっていた親鸞は、養父範綱の死を知った。巷では、親鸞が寺を抜けだし、玉日姫の許へ通っているとの風説が流れていた。親鸞の迷いはとけなかった。法然上人の許に向った。上人の説話に涙し、念仏を唱える庶民の表情に、親鸞はやすらぎと幸福感をおぼえた。親鸞は上人の手で慈悲の門に拾われ、他力念仏門に一転した。慈円を訪ね、玉日姫を妻に迎えたいと申し出た。凡人にかえって極楽に生れようとする親鸞の大誓願だった。親鸞と姫は結ばれた。都大路の興奮のなかで、親鸞はただ「なむあみだぶつ」と念仏、合掌するのみだった。

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