劇場公開日 2021年2月13日

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「配電盤とイヤリング」地獄の警備員 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0配電盤とイヤリング

2021年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 女の子の眉が太いバブル期。学芸員だった成島秋子はバブル景気で急成長した曙商事に就職する。同じ日に入社となった警備員の富士丸は元力士であり、過去に殺人事件を起こしていたが、精神鑑定の結果無罪となっていた。

 以前CSで視聴していたのですが、デジタルリマスターということで楽しみにしていた黒沢清監督の初期作品。低予算を克服するかのごとく、ロッカーから滴り落ちる血や、巨人をイメージするためのローアングル多用によって松重豊の不気味さを強調していた。警備員なのに『帝都物語』の嶋田久作を想像させる軍服。力士のようなでっぷりした体形ではないものの、鉄パイプでガツンとやられたらひとたまりもないイメージだ。

 キャラ設定のこだわりは大杉漣演ずるクルメ変態課長だったり、クズだと思われてた吉岡(諏訪太朗)が意外と勇敢だったり、兵藤ルームという個室を持つ人事部長・長谷川初範と、役作りが凄いことを再発見。伏線もしっかりしているが、富士丸の荒んだ心は誰にもわからないまま。

 冒頭ではタクシー運転手と秋子のやりとり。渋滞をいいことに嫌味な言葉を吐き捨てる運転手。こんな運転手ばかりじゃありませんよ・・・

kossy