座頭市と用心棒のレビュー・感想・評価
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これみようがしに差別用語を使う。今の人達はそれを知らない。無知の知だ。
『俺はもう飽き飽きした。ヘドがてる。あとは任せた』用心棒の言葉だが、見ているこっちが言いたい。
人物設定がこの演出家のオリジナルでは無い。
座頭市としては短編になる。7分くらいの映画。鑑賞者を暴騰している。
誇大広告と言える。
役者を食わせる為には仕方ないが、嘘でもかたをつけなければならない。何を忖度しているのだ。
次の演出家の為にかたは次回のお楽しみなのだろうが、もう、二人ともこの世にはいない。
いゃ、演出家さえいない。もっとも、この演出家も過大評価されていると想うが。
日本の演出家は徒弟制度の様なものはあったが、会社組織だったので、先ずは学歴って言う事が邪魔をしている。つまり、職人の様な演出家は多いが、真の芸術家がいない。
ある程度歳を重ねた方は、差別用語を使う事に嫌悪感を持つべきだと思う。
レビュー書くからには気を付けている。
二大スターの激突、バケモノ対ケダモノ!
政五郎と烏帽子屋弥助との対立構造は、実は親子の対立でもあった。一方はヤクザ、他方は生糸問屋を営む一見堅気の老人であるが、実はもう一人の息子(細川俊之)が小判を作る大蔵省?で目方をごまかし、6万両分の金を得ていて、それを父である弥助の元へ少しずつ届けていたのだ。
悪い奴ばかり。市が里を訪れたのは、地獄のような毎日から安らぎを求め、そよ風、せせらぎ、梅の匂いを懐かしんだためだった。ところがどっこい、3年の間に静かな里は生糸問屋と息子のヤクザが住みついてしまった。市にとっても手を引いてくれた想い出のある梅乃(若尾)も借金を背負い、誰とでも寝る女にすっかり変わってしまった。その梅乃に惚れている小仏側の用心棒佐々(三船)。最初から市とにらみ合うかと思いきや、ちょいと手合せしただけで、中盤からは金のありかを探るために手を組んでしまうのだ。
もう一人の凄腕の殺し屋、九頭竜(岸田森)もやってくるが、実は彼は金の不正をただす隠密だった。誰が“悪”なんだ?と考えるにつけ、結局、目の前にある金によって、人は変わってしまうということだ。この九頭竜にしてもそうだし、生糸問屋側は皆そう。米倉斉加年なんてのはヤクザの親分といった威厳もなかったし、単なる親の金をせしめたかった道楽息子にしかすぎないようにもとれる。市と用心棒との対立構図は一見、金に目がくらむといった雰囲気ではなかったが、最後にそれを皮肉った場面もあった。
最初に仕込み刀を折ってしまった市であるが、鍛冶屋(常田富士男)が直してくれたのか?ちょっとわからなかった。また、二大スターであることの配慮のためか、決闘してお互い傷だらけになるものの、二人は死なない。若尾文子だって生きていた。この、みんな金によって悪党になっていくシニカルな設定はいいんだけど、ちょっと残念・・・
勝が構えた!三船が抜いた!スター頂上決戦!!
座頭市シリーズ第20作。
DVDで2回目の鑑賞。
勝新太郎と三船敏郎…二大スター豪華共演! ただ一緒に出ているわけじゃない。両者の当たり役―座頭市と用心棒の共演だから堪らん。バケモノ・ケダモノと呼び合うのも面白い。
ふたりがそれぞれの扮装で並び立つだけで画面が引き締まるようで、夢の共演に心踊りました。凄まじいスターのオーラが迸り、両雄の顔合わせはまさに時代劇ヒーローの頂上決戦。
ストーリーは「用心棒」とほぼ同じでした。心安らぐ場所だった里を荒ませた二大勢力を、共倒れさせようと市が暗躍。そこに公儀隠密が絡んで来て少々ややこしくなりましたが、個人的にはもうひとつの追加要素の方に魅せられました。
それは、隠し金の在り処を巡って繰り広げられる、金の亡者たちの熾烈なバトル・ロワイアル。誰もが金に目が眩み、親子であっても殺し合う…。人間の欲望・エゴの底知れなさに戦慄すると共に、その儚さや切なさに胸が痛くなりました。
座頭市と用心棒の剣が交わるクライマックスに手に汗握りましたが、決着をつけるわけにはいかなかったと見え、痛み分けに終わってしまいました。スターへの忖度を度外視しても、どちらも死んで欲しく無かったのでこれはこれで良かったです。
※修正(2021/06/18)
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