最後の攘夷党

劇場公開日:

解説

「狼火は上海に揚る」に次ぐ稲垣浩の演出作品。

1945年製作/87分/日本
配給:大映
劇場公開日:1945年12月20日

ストーリー

明治9年10月神風連は突如熊本に決起した。滔々たる欧化思想。国を挙げて洋夷の走狗たらしめんとする政府を倒し神ながらの国を護ろうとする血盟の志士178名剣を執って起ったが鎮台兵の洋式銃の前には敵すべきなく潰滅し少数の者は逃げのびた--大葉慎吾はその一人であった。道で慎吾は熊本警察の密偵坂部政彦の身分証明を奪って関所を突破し長崎に入り香川県人の画家香西渡と名乗る男に出会い神風連の挙について論争、ついに腕力をもって争わんとしたが、密偵坂部が現れ慎吾は遁れた。妓楼開港楼の屋上に難を避けた慎吾は遊女小菊の好意によって隠まわれた。慎吾はそこで手にした報知新聞で同志の自殺を知り、女子に恋々としていられず開港楼を去る。たまたま外国人宣教師の通るのを見た慎吾は彼等を血祭りにあげようと尾行したが巡回の警士に出会って機を失った。その夜彼は白刃を抜いてアメリカ領事館に侵入したがかえって銃で足を撃たれ昏倒する。その家の主ハッチンソン夫妻とその娘エリザベスの手厚い看護の前に慎吾の張りつめた心はゆるみ、次第に感謝の念に変わって行った。彼は同志を裏切った罪を償うべく自殺しようとしたがエリザベスに止められ、又ハッチンソンに諄々と説かれ翻然と眼をひらいた。それから一年彼は全く更生した。彼は一切を清算しハッチンソンの好意によってボストンに留学すべく長崎港を出帆しようとする。その埠頭に慎吾を捕縛せんと坂部が駈けつけたが、画家香西の機転により事もなく慎吾を乗せたスプリング号は白波を蹴って動き出した。

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