劇場公開日 1982年10月9日

「子供のいる前で観てはなりません 視聴制限の表記はありませんが、R+18相当とお考えになってください」この子の七つのお祝いに あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0子供のいる前で観てはなりません 視聴制限の表記はありませんが、R+18相当とお考えになってください

2021年9月13日
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鑑賞方法:VOD

1982年公開
超ベテラン増村保造監督が撮った最後の映画です
テレビドラマを83年と84年に各1本撮られて、1986年にお亡くなりになりました
まだまだお若い62歳でした

増村監督は、氷壁、巨人と玩具、妻は告白する、兵隊やくざ、清作の妻、陸軍中野学校、痴人の愛、といったそうそうたる名作を撮られた巨匠です
ですから本作には、増村監督の実力の凄さが満ちています

しかし本作には残念ながら、違和感やご都合的なものが多く感じるのも確かです
原作は読んでいませんので、首を傾げてしまう部分が原作に由来するものか、脚本なのか、監督の演出に起因しているものなのか
そこはわかりません

とうりゃんせの子守歌がタイトルに使われる意味、なぜ市松人形が5体飾られているのかの意味も、結局劇中では教えてもらえません
ことの真相を象徴する唄であるからかとか、人形は七つの正月の惨劇を強烈に刷り込む為の仕掛けてあったのかもとか、観客が勝手に類推するしかないのです

赤ん坊が丸々と太った健康優良児すぎるのは、どうかと首を傾げてしまいます
これは肝だと思うのですが、なぜ監督はこれでオーケーをだされたのかわかりません

それでも鑑賞しての満足感は大いにあります
松本清張と横溝正史の世界が合体したかのような雰囲気は大いに見応えがあるものです

そしてなにより、岸田今日子の登場する薄暗いアパートでの陰惨なシーンはトラウマ級のものです
子供のいる前で観てはなりません
視聴制限の表記はありませんが、R+18相当とお考えになってください
大人だけでご鑑賞されることを強くお薦めします
大人の目でも強烈です

増村監督、とんでもない映像を残されたものです

あき240