劇場公開日 2021年2月11日

「4Dxで再現された雨の効果が効果的な地味にも程がある刑事ドラマ」機動警察パトレイバー2 the Movie よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.04Dxで再現された雨の効果が効果的な地味にも程がある刑事ドラマ

2021年2月23日
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鑑賞方法:映画館

2002年冬の夕刻、横浜ベイブリッジが何者かによって爆破される事件が発生。現場の様子を偶然撮影したビデオ映像には自衛隊所属のF-16Jと思しき戦闘機が映り込んでいた。様々な憶測が錯綜する中、特車二課の南雲と後藤の元に見知らぬ男が訪ねてくる。陸幕調査部の荒川と名乗るその男はベイブリッジは米軍機によって爆撃されたものであり、この事件の背後にはある組織が暗躍していると告げ、その組織のリーダーと目されている人物である柘植という人物の捜索協力を申し入れる。しかしその柘植は南雲にとって忘れることの出来ない人物だった。

前作と同様いや前作以上にレイバーの活躍は限定的で、特車二課の面々ですら殆ど物語に絡んでこない。警察組織と自衛隊の対立が招いた首都封鎖という何気に現在と微妙に地続きの世界観で繰り広げられる腹の探り合いはほぼ刑事ドラマ。本作の主役である南雲の苦悩を湛えた佇まいが印象的な地味ながらずっしりと重い作品。正直4Dxの効果は序盤で発揮される以降はほぼ意味がありませんが、降り注ぐ雨の効果はしっかりドラマとシンクロしていました。

よね