按摩と女のレビュー・感想・評価
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【”見えない目で貴女を見つめていた。”勘の鋭い按摩が、謎の東京から来た美女を想い彼女のために行動した事を、ユーモアとペーソスの効いたトーンで描いた作品】
■盲目ながら人の素性を言い当てるなど、鋭い勘を持つ名物按摩の徳市(徳大寺伸)と福市。
とある山の温泉場で働いていたある日、徳市は東京から来た女(高峰三枝子)に呼ばれ、どこか陰のある雰囲気に次第に惹かれていく。
だが女は別の宿に泊まっている少年連れの男と仲良くなる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・徳市を演じた徳大寺伸の按摩役が絶妙である。
・彼は、東京から来た女が、宿で起こる盗難に関与していると信じ、逃げるように忠告するのだが、女は徳市の想いを感じ、自身が東京から逃げて来た理由を話すのである。
ー 女は東京で旦那に囲われていたが、嫌になって逃げてきたのだ。-
<今作は、短編ながら按摩が謎の女を想う気持ちと、彼の気持ちを察し自身が東京から来た理由を話す女の姿を、ユーモアとペーソスの漂う作風で魅せる作品である。>
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古い映画(1938)で按摩と山間の温泉宿がでてきて
物語ものんびり、笑いを取り入れながら進むが
心地良いテンポ
ノスタルジーみたいなものを感じながら
映画の中の、あの温泉宿に行ってみたい
あの風景の中に身を置いてみたいな、と思った
高峰三枝子は訳ありだけど
若く、美しい日本女性の姿を体現していた
按摩たちは限られた世界で暮らしているが
世間(東京)の荒波を知らないで済むのかも
でも徳市(徳大寺 伸)は憧れ
女は東京を懐かしんだりする
若い按摩の彼は勘がいいが
ほのかに心を寄せた女の現実には思い至らない
連れ戻されたのだろうか
自ら帰るのだろうか
言葉も交わせず、動揺しながら見送るラストが
ほろ苦い
たまらない思いと同時に
彼の淡い恋心のようなものも伝わってきました
坊やも おじさんも女に好意をもっていましたが
人生ままなりません
おじさんは事情を察したのだろうか?
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