劇場公開日 2007年3月10日

「Operation Moses」約束の旅路 Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0Operation Moses

2023年11月14日
PCから投稿

はじめに、Thora -Exode Chapitre XiX 4 と。これは聖書で言うと出エジプト記である。エチオピアのユダヤ人(Falashasーファラシャ; "アビシニアの黒い肌のユダヤ部族")は聖地エルサレムに帰ると。1984年11月から1985年1月まで、イスラエルと米国でファラシャをエルサレムに送った。ソロモンの子孫として、シバの女王子孫としてであるから認められた。エチオピアからスーダンに行って飛行機で出国(Operation Moses)。シャリア法があるからユダヤ人のアイデンティティーを隠してスーダンに。飢餓や病気や盗賊で亡くなった人が多いがスーダンは受け入れに積極的だった。八千人のファラシャが救われたが、身寄りのない子供だけがエルサレムにつくこともあった。

この長いイントロダクションがあって、映画が始まる。

キリスト教のエチオピア人の母親は息子をスーダンの難民キャンプでエルサレムに行く飛行機に乗せる。(Operation Moses 1984)生みの母は息子はユダヤ人でもなければ、孤児でもなく、親心で、息子を助けたいが一心である。(Go, Live and Become) 深い愛。そして息子はユダヤ人の家族に迎え入れられる。里親Yael(Yaël Abecassis)もYoram(Roschdy Zem)里子を愛情を持って育てるが、PTSDを抱えている里子である息子シュロームは、新天地で人種差別や正統なユダヤ教ではないとかで苦しい思いをする。ましてや、スーダンに残した母親への思いも募る。月を見るたび寂寥感が増している。息子シュロームは三人の俳優によって子供の時期から大人まで描かれている。ある日夢で起きた時、自分は色の白いユダヤ人で、イエデッシュが話せて、本物のユダヤ人のようだと。でも、その反面、大地を裸足で歩くことで、エチオピアにいた時の自分を取り戻すことができるようだ。母親は息子が大地を踏みしめて歩く光景を影から微笑んで見ている。学校で他の親に『アフリカから病気を持ってきた。。。』と言われ、転校させられそうな時、『よく聞け皆よ、息子は世界で最も美しい子供、』と息子の顔を舐め回して無菌を証明しようとするシーンは強烈だ。育ての親の愛も深い。それに、それでも息子が学校に行くかどうかに関して里親夫婦は息子の判断に任せるところがいい。

ユダヤ人の掟・律法のようなものは厳しいね。ユダヤ宗教は息子に親、祖父母の名前などルーツをあらゆる機会に聞く。それに、血統を証明させるため、ペニスから血をとって『ritual Bath』にその血をたらして、検証させるなど。ユダヤ人はファラシャを改宗させようとする。ファラシャは、我々はみな割礼を受けている、We are Jews like you.とデモをする。ラビ、ユセフはシバの女王はユダヤ人ではないと。なんとか???ユダヤ教は母親のルーツからなのは有名な話だが。。。。Echel(ファラシャの代表)はイスラエルでは正統な、真のユダヤ人じゃないと言われ、エチオピアではユダヤ人と言われる。Operation Mosesは意味がなかったのではないかとメディアで。

 キブツでのシュロームの質問に答えた祖父の考え:パレスチナとの領土の問題について息子が祖父に尋ねたとき、「領土は分けるべきだ。太陽や影も分け合っているよにと。そうすれば、他の人々はこれが愛だとわかるから。.....相手側の愛は我々はなかなか理解できない........私は神を愛しているけど、必要な時だけでね.....他の左翼の連中とおんなじさ...と。

1993年、平和のデモ、オスロ合意。(テレビで:イスラエルとPLOが初めて和平交渉に合意し、パレスチナ暫定自治協定が成立した。)

息子はアムハラ語が書けないので Echelに代筆を頼んでスーダンの難民キャンプにいる母親に何度も手紙を送る。母親から音沙汰はない。
産みの母はなぜ自分が戻ることを拒むのか。それを自分のせいだと思っているシュローム。それは息子の将来を考えてのことだと、。Echel が理解させる。産みの母の心の寛大さ、自分を捨てて、息子に旅をさせる親心を9歳だった、シュロームが理解するのは難しかったようだ。

Echelはこの少年が母親に会える方法は「国境なき医師団」に入ることだけだと考え、医師のもとに連れていく。フランス人の医師の紹介で、シュロームはフランスに医学の勉強に行く。養父は息子が医者なることより、軍隊に入れと。臆病者と罵る。

イスラエルのラビン首相が1995年にユダヤ教徒急進派に暗殺された。

医者になって、イスラエルに戻ろうとしている時、父親は帰ってくるな。フランスにいよと、イスラエルで、暴動が。。。。エチオピアに対する大きな裁判が...エチオピアのことを嘘つき・裏切り者と言って批判している。人々はエチオピア人を国に帰そうとしている。ユダヤ人でないロシア人も。私のうちはどことシュローム。。。。

Socialjustice