劇場公開日 2007年1月27日

「【美しい少女性】」幸福な食卓 ほうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【美しい少女性】

2012年8月16日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

幸せ

萌える

扱う家族問題はかなりヘビーだが 決して重々しくせず、もう一つの要素である初々しい恋と同じ肌触りで描写される。 重過ぎない事で問題が縁遠いものに陥らず、身近で 共感・理解し易いものとなった。 また恋と同比重の描写とした事で 様々な諸関係との相対が少女の成長を形作る側面が強調され、全事象が「成長」とゆう作品根幹へ集約されてゆく。
その成長模様を私は[美しい少女性]と呼びたい。
-
-
〜予てより私は「中学から高校へと成長・変遷する時期の少女達」に対して胸をもがれる様な想いを抱いてきた。
美しく、愉しげで、将来の希望に満ちた彼女達を見て、なぜ真逆とも言える切ない気持ちになるのか ずっと不思議に思っていた。
それはこの「少女期」が、女子から女性へと変遷してゆく人生の中で最も多くの喪失を経てゆく刹那-瞬間-だから〜なのかもしれない。 家庭…、従来集団である学校…、そして幼さ・無垢との永遠の訣別…。〜
-
-
本来エンドロールとなる筈の主題歌シ-クエンスを敢えて本編とした事で その成長主題は最後にもう一度強く再認識されるのだ。 そこに映るのは極めてミニマム・些細だが[普遍的な美しい少女性]だ。
-
-
-
-
《DVD観賞》

コメントする
ほう