劇場公開日 2006年12月1日

「シリーズ最高傑作に出会った様なインパクト」007 カジノ・ロワイヤル 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5シリーズ最高傑作に出会った様なインパクト

2021年10月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ダニエル・クレイグの代表作となった007シリーズ、その出演第一作目。
流れに流れた「ノー・タイム・トゥ・ダイ」公開に合わせ、改めてダニエル版ボンドを観てみました。
今でこそ定着したボンドですが、発表当時は初の金髪ボンドとあって非難する人が続出。大変だったようですね。
しかし蓋を開けてみたら正に理想的なボンドで、多くのファンを納得させたすごいハマり役でした。
また007に向けて身体作りも徹底したのでしょう、以前より一回り以上大きくビルドアップされてました。
まず、冒頭の追跡シーンが今見てもすごい。
何がすごいって逃げる黒人の身体能力の高さ。パルクールやる人なんでしょう、とにかく尋常じゃありません。
マッツもまた良い存在感で、彼の顔立ちがピッタリな役所。
ポーカーのチリチリとした戦いは見応えたっぷり。
未だ現役、ジュディ・デンチの姿にも安心させられます
それと物語と直接関係ないのですが、ちょいちょい水浸しになるシーンではハラハラさせられます。頭髪が…。
最後の哀しいエピソードやエンディングの締め方。
007の魅力がたっぷり詰まった、実にハードボイルドな140分。
代替わりでいきなりシリーズ最高傑作に出会った様なインパクトでした。
正に007そのものでしょう、素晴らしい作品です。

白波