劇場公開日 2006年9月2日

「コリン・ファレルの肉厚に食傷気味」マイアミ・バイス あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0コリン・ファレルの肉厚に食傷気味

2009年12月23日
PCから投稿

悲しい

寝られる

2006年アメリカ映画。132分。二人の麻薬潜入捜査官の「マイアミの悪」との闘いを描いた80年代の同名人気テレビシリーズを、「ヒート」、「インサイダー」の名匠マイケル・マン監督が映画化した作品でございます。

内容は、主人公二人が南米麻薬組織に潜入して活躍する展開。その組織の一員の中国人女性と一人が恋におち、プロフェッショナリズムと愛のはざまで揺れ動く男の心理状態がちょっとしたスパイスに。

とにかく盛り上がらない展開に映画がはじまって30分くらいで睡魔が襲う。というのも、それまでのマン監督の作品にみられた熱き闘う男の友情物語がすっかり影を潜め、視点は片割れのほうにばかりいくからです。さらにその片割れの禁断の恋が、ドラマにまったくといっていいほど関与してこない。

そうなるとマン監督のあのどこか死をイメージさせる茫洋とした魅力的なタッチが、本作ではすっかり睡魔をあたえる力になってしまう。

本作の問題とは、有り体にいってしまえばまずい脚本と、主役を演じたコリン・ファレルのまずい髪型、まずい髭にあるのだと思う。この俳優さんは「アレキサンダー」でトラウマになっていたので、その記憶がぶり返しました。

ただラスト30分はマン監督のらしさがでてて良かったです。胸をあつくさせた名作「インサイダー」を撮った監督さんとしては、本作は不完全燃焼だったでしょうが、あの30分である程度救われたと思います。

はっきりいって、暇でもみたら駄目な映画だと思いました。

あんゆ~る