劇場公開日 2006年10月28日

「 太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描...」父親たちの星条旗 疲れたおじさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描...

2024年1月25日
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鑑賞方法:その他

 太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた2部作(日本視点:硫黄島からの手紙)の戦争映画の一つ。

 こちらは米兵目線で描かれている。『硫黄島からの手紙』と対をなすとのことで、硫黄島の上陸戦そのものにfocusしているのかと思ったが、こちらは1枚の写真(硫黄島の星条旗:硫黄島での戦闘初頭時の2月23日に摺鉢山頂上に星条旗を立てる姿を撮影したもの)を政治利用し、戦地から帰還した兵士を英雄に祭り上げ、戦時国債発行促進政策に協力させる歴史的事実にspotを当てている。

 戦場とパティ―会場がクロス・フラッシュバックする手法を取っており、 『硫黄島からの手紙』で感じたような没入感・臨場感が薄れてしまっていて視聴中に長さを感じてしまった・・・。また丁寧に人物描写してはいるものの、ヒーローに祭り上げられて喜んでいたり、そこにアメリカ先住民の人種問題要素も入れてしまっていたり、登場人物への共感がしにくい構成となってしまっているのも残念。

 ちなみに米兵が戦う理由は『戦友の為に戦い、死ぬ。死んだ者がヒーローで、ヒーローになりたいから戦うのではない。』との解釈で説明がなされている。硫黄島との対でなければ☆2評価。

疲れたおじさん