劇場公開日 2006年12月9日

「全ての日本人が見るべき映画」硫黄島からの手紙 dobubobaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0全ての日本人が見るべき映画

2008年8月3日

泣ける

悲しい

怖い

 感想を、と言われると、とてもじゃないけど、面白かったなんていえる内容ではありませんでした。とても、くらーい映画です。クリスマスにはそぐわない映画です。(アメリカでは2006年のクリスマスに公開)ストーリーは、皆無です。破滅に向かうだけです。しかし、見てきてしばらくはいまだに映画館の中にいるような気がします。2時間20分はあっという間でした。

 あの白黒か?と思わせるような暗い色調、残酷な映像、物凄い爆音、哀しい会話、戦争という中での様々な理不尽な出来事、魅力的な日本人俳優たち、国民性というバイアスのために日本人監督では決して描けない天皇像、とにかく全てが印象的で、間違いなく、私にとっての戦争映画の最高傑作です。浅田次朗一連の戦争小説、「シェラザード」、「日輪の遺産」に通じる無念感、無為感、(日輪の遺産のラストは涙が止まらず、号泣しました。)それに通じる戦争映画です。正直なところ恥ずかしながら私は硫黄島の存在をほとんど知りませんでした。

 多分、これからも何度もこの映画を見ることになると思います。バロン西や西郷役のあのジャニーズだかの俳優をもう一度見てみたいです。ものすごい才能だと思います。

 全ての日本人が見るべき映画だと、アメリカに住みながら感じました。靖国を参拝するだけでメディアに叩かれる国日本。僕は子孫のために戦い靖国まで魂となって飛んでいこうと叫んで死んでいった僕らの日本の祖先に恥じない誇りを持った「日本人」になりたいと思います。

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dobuboba