劇場公開日 1984年3月11日

「子供向けアニメのお手本のような痛快活劇!」名探偵ホームズ2 海底の財宝の巻 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0子供向けアニメのお手本のような痛快活劇!

2020年12月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

『風の谷のナウシカ』と同時上映された30分程度の短編作品。

イギリス海軍が極秘に開発していた潜航艇を盗んだモロアッチ教授と、彼を追う名探偵ホームズとのドタバタアクション劇。

監督は『青い紅玉の巻』と同じく宮崎駿。

元々はイタリアとの共同製作体制で企画されていたテレビアニメシリーズであり、宮崎駿主導で6本くらい作っていたのだが、色々とトラブルがあり製作中止。
長らく幻の作品となっていたのだが、『風の谷のナウシカ』と同時上映するということで日の目を浴びることが出来た。
『青い紅玉の巻』との2本立てであり、2つ合わせて50分くらいのランタイムなのだが、現代の基準で考えるとオマケの作品が50分ってめっちゃ長い。『ナウシカ』観に来たんだか『ホームズ』観に来たんだかわからなくなりそう。

後にジブリで力を発揮するアニメーターの人たちが集まっており、『青い紅玉の巻』と同様とても質の高いアニメーションとなっている。
『紅の豚』に繋がるような、宮崎駿のミリタリー趣味丸出しのドタバタ・アクション・アニメであり、正に子供向けのまんが映画といった感じ。

一つの作品として考えると、ちょっとシナリオに起伏が乏しく、『青い紅玉の巻』よりは面白みに欠けるが、みんな同じ顔で、なおかつ同じ表情を作る作業員たちが可愛い。

宮崎駿のファンなら観て損はない1作。

たなかなかなか