劇場公開日 1985年12月24日

「【”ボクは人が生きる中では、辛い事が沢山あると思ったんだ。けれど、優しい人達や、友達のお陰で、人生って悪いもんじゃないって思ったんだ・・”ラッセ・ハルストレム監督の善性溢れる視点が素晴しき作品。】」マイライフ・アズ・ア・ドッグ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”ボクは人が生きる中では、辛い事が沢山あると思ったんだ。けれど、優しい人達や、友達のお陰で、人生って悪いもんじゃないって思ったんだ・・”ラッセ・ハルストレム監督の善性溢れる視点が素晴しき作品。】

2021年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 今作の主人公である、イングマル少年の表情が秋田犬の様に見えてしまう作品である。
  彼は、優しいママが病床に臥せってしまったり、パパはバナナを送り届ける仕事をしていて滅多に会えずに寂しい想いを抱えながら、ちょっと意地悪なお兄ちゃんと日々を過ごすのである。ー

◆感想

 ・久方ぶりに鑑賞したが、イングマル少年の”自分の意思に反して、実験台として宇宙に打ち上げられたライカ犬に比べたら・・”という独白と共に、自らの寂しい境遇を語るシーンの数々が、実に上手い。

 ・愛する母の病状悪化により、叔父さんの家に預けられるイングマル少年。
 けれど、叔父さんも奥さんも彼に優しい・・。
 ー 臥せっているお爺さんに、婦人の下着雑誌を読まされちゃったりするんだけれど・・。人間臭くって、何だか可笑しい。ー

 ・出会った男の子様な女の子サガとのボクシングシーンや、サッカーシーン。二人はドンドン仲良くなって・・・。
 ー サガは、イングマル君が好きなんだよね。
 自分が女性として成長する中で膨らんできた胸をイングマル君に晒しを巻いて貰うシーンなど・・ー

<”生きるって、大変なんだけれども・・、捨てたものではないよね”
 ラッセ・ハルストレム監督のイングマル少年を描く温かい視点が心地よい作品。
 後年の”犬生”の変遷を描いた「僕のワンダフル・ライフ」シリーズの原点作である。>

<2018年10月頃 午前十時の映画祭にて鑑賞>

<2021年10月11日 別媒体にて再鑑賞>

NOBU